メタ・シェアワールドの構築

http://d.hatena.ne.jp/tosakusha/20060923/1158978931
冗談半分、本気半分で。フリーシェアワールドというのは面白いと思うのですが、ただやはりフリーシェアワールドなどで考えて思うのは、それぞれのシェアワールドの遺産みたいなものがけっこう蓄積されているのにも関わらず、いちからやりなおすのはもったいないかなと思う部分があって。要するにシェアワールド間において、お互いの世界がお互いの世界を干渉することはない、というか(もちろん、創造主である神=著作者は影響をかぶりまくりなんだけれど)。だから、今もしかして構築して面白いかもしれないのは、データベースを埋めていくのではなくて、それらを利用できるようなデータベースシステムの構築=メタ・シェアワールドなのかもしれないなあと思って。ただ、そうすると、基本は並列世界ということになるので、その辺りのつじつまをどう合わせるかということになりそう。

例示

われわれの世界はほかの世界とそれぞれ干渉関係にある。干渉関係とは、ほかの世界で行われたことがほかの世界に影響を与えることである。お互いの世界はお互いの世界に介入しあっている。しかし、わたしたちからほかの世界が如何に干渉しているのか、あるいはほかの世界が如何なる世界なのかは理解することができない。理解はできないのだが、しかしそれぞれの世界には世界が構築されたときに失敗した跡が残っている。それを「バグ」と呼ぶ。バグの正体は不明である。「バグ」が起きたとき、人がほかの世界に参入することもあるし、あるいはほかの世界がほかの世界と融合して一つの世界になりうることもある。あるいはその世界が消滅することもあれば、ほかの世界が誕生することがある。世界の世界全体がどのようになっているのかは我々には知ることはない。ただ、我々はそのように世界が常に変化し儚くあっけなく崩れ去ることがあるということを理解するだけである。

  • [Erlkonig]

既存の世界を拾い上げて干渉させ合うというのは考えていて、以前の記事で貼ったリンクは既存作品へのシェアワールド化の呼びかけであったりもします。ワールド同士を干渉させるシステムとしては、たとえばサガフロンティアだと文明世界やメルヘン世界をリージョンという考え方で無理矢理ひとつの体系に押し込んでいます。上遠野浩平さんの一連の作品群みたいなやり方もありますし、OVAジャイアントロボスーパーロボット大戦みたいなのもひとつの方法ですね。

[sirouto2]データベースvsジェネレータ

>データベースシステムの構築=メタ・シェアワールド
DBMSですか。シェアワールドがデータベースだとすれば、逆のベクトルにジェネレータがあります。設定の蓄積ではなくて、むしろ生成する装置ですね。その生成規則もメタ・シェアワールドでしょう。*1今の技術だと文脈や意味を保つ生成はほとんど無理で、結局は「パラメータやフラグで条件付けられた範囲内でのランダム」に収まるものしかないでしょう。しかし、読者の作家性というのを考えていて、読者に記憶が蓄積しているので、いわば仮想的なデータベースになるわけです。それによって、ランダムに生成されたものにも意味を補完することができます。例えば、ガンパレの面白さの源ですね。

*1:「生成」「規則」「メタ」に議論の余地があるが省略